305bbcaa.jpg社会的にも問題になった2007年当時の麻しん(はしか)の流行について、いくた小児クリニックの生田先生にお伺いしました。

いくた小児クリニック 院長 生田 孝一郎
2007年06月04日

麻しんの予防については、現在、予防接種法に基づき1歳で麻しん風疹混合 (MR)ワクチンを(1期MR)、また昨年4月からは就学前にMRワクチン(2期MR)を行っております

今回の麻疹流行は10代、20代の罹患例が増加しており、集団発生事例の調査では麻疹未罹患でワクチン未接種者の群からと、発病率は低いものの麻疹未罹患でワクチン1回接種の群からの発病者もみられています。麻疹を予防するためのワクチン(麻疹ワクチン、麻疹・風疹混合ワクチン、もしくは現在国内では使用されていない麻疹・おたふくかぜ・風疹混合ワクチン)は、有効性(免疫獲得率)は95%以上と高いですが、1回のワクチン接種では免疫を獲得できなかった者が数%存在します。また、近年麻疹発症者数が大きく減少したことによって麻疹ウイルスに曝露・感染する機会が激減し、麻疹に対する免疫のブースター効果(免疫増強効果)を得る機会が少なくなりました。そのため、ワクチン接種によって一旦免疫を獲得したワクチン既接種者の一部では、麻疹ウイルスに対する免疫が減衰している場合もあります。このように1回接種群で免疫が獲得できなかった一部の者及び免疫が減衰した者や、未だにワクチン未接種であり、かつ麻疹に罹患したことがない人が麻疹感受性者となり、流行による感染機会の増大に伴って麻疹ウイルスに感染・発病しているものと考えられます。

上記の事情を踏まえて、アメリカでは既に20年以上も前からワクチンを2回接種しておりますが、わが国では2回接種が昨年始まったばかりで、しかも2回目が就学前の児童に限られたため、その時点で既に小学生以上の者は追加免疫を得られないままなのです。

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