305bbcaa.jpg平成18年4月より新しく導入された麻疹・風疹混合(MR)ワクチンについて、いくた小児クリニックの生田先生にお伺いしました。

いくた小児クリニック 院長 生田 孝一郎
2006年6月13日

  1. 予防接種法の改正で、平成18年(2006年)4月より、麻疹(はしか)・風疹混合/MRワクチンの接種が導入されました。
    これまで1歳から7歳半の間に、麻疹と風疹の単独ワクチンを1回ずつ接種していたのが、混合ワクチンを1歳(生後12ヵ月〜24ヵ月未満)と小学校就学前(満5歳〜7歳未満)の2回、接種するように切り替わりました。
  2. この新制度の対象になるのは、平成18年4月1日現在、上記の対象年齢で麻疹、風疹のどちらも接種していないか、罹っていない方に限ります。
    ※ただし、平成18年度(平成18年4月1日〜平成19年3月31日)の1年間に限り、生後12ヵ月〜24ヵ月未満で麻しんまたは風しんのどちらかの接種がおすみでない場合は、単抗原のワクチンでの接種が公費(無料)で受けられます。
  3. すでに麻疹・風疹の単抗原ワクチンをうけた子どもたちに対する麻疹・風疹混合の2期ワクチンを公費で行うかどうかが検討課題になっていたのですが、先の6月2日にこれを行う旨が発令されました。これにより、これまでに麻疹・風疹の単独ワクチンを接種した方も麻疹・風疹混合ワクチン2期の接種ができるようになりました。対象は5歳から〜7歳未満で、接種可能時期は「小学校入学1年前の4月1日〜翌年の3月31日 まで」の1年間です。
  4. 5〜7歳未満に該当する子で、今まで風疹、麻疹ともに接種していない子も、公費で2期の接種ができます。
    ※これ以外に、麻疹および風疹単抗接種も再開可能であるという厚生労働省の発令もありますが、その公費負担については各自治体の判断になるようです。鎌倉市の対応がはっきりしましたら改めてお知らせします。
<なぜMRワクチンが導入されるのか?>
  1. かなり以前から幼児期に麻疹ワクチンを受けた人が、思春期以降になって麻疹に罹患することがあるという事実がわかっており、麻疹ワクチンの2回接種の必要性が指摘されていました。
    その原因は麻疹の自然感染が減少したことで、ワクチンで免疫を得た人が麻疹ウイルスに暴露されることが少なくなり、免疫の強化現象(※ブースター効果という)が得られにくくなり、麻疹免疫が弱くなることが主な原因と考えられています。
    現在の予防接種では、効果は10年程度だとする専門家の意見もあります。また、予防接種が普及したことで親の免疫が弱くなり、病気にかからないはずの生後数ヶ月の乳児が感染するケースが増えています。
  2. 欧米においては、多くの国が麻疹ワクチンの2回接種を実施しています。2回接種は、初回接種により免疫が十分つかない児が時々見られるため、このような予防接種失敗例を減らすのが第一の目的でした。しかし、麻疹ワクチンを接種していったんは免疫が獲得されたのに、あとで麻疹にかかることが報告されて、2回接種の追加免疫としての意義が注目され、日本でも麻疹・風疹混合ワクチンを就学前にも接種することになりました。

ブースター効果とは

免疫を持っている間に病原体に接触することで、免疫が強くなること。二回以上予防接種したり、免疫があるうちにその病気が流行し病原体に接触することで、その度に免疫が強化され続け、一生その病気にかかることがなくなる。

2回接種するのは、一回で十分免疫(抵抗力)ができなかった人にも確実に免疫をつけることと時間がたって免疫の力が落ちてくるのを防ぐのがねらいです。

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2006年06月13日 │ コラム  │ コメント(0)│ トラックバック(0)

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